2000年11月01日 |
三菱ガス化学、AL-RAZIメタノール2号機定修を来年に延期 |
供給不足に緊急対応、各地で運転休止、トラブル相次ぐ |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:三菱ガス化学 |
メタノールの世界的な需給ひっ迫状態が続いているが、海外2カ所に生産拠点をもつ三菱ガス化学では、11月に予定していたサウジアラビア・AL-RAZI社の第2号プラント(年産70万トン)の定修を2001年1Qまで延期することを決めた。AL-RAZIは現在大型メタノールプラントを4基(70万トン2基、85万トン2基)合わせて年産310万トンの生産能力をもつ、単一工場としては世界最大の工場で、今年は4号機の定修を9月に3週間行ったのに続いて、11月には2号機の定修を行い、同じく3週間停止する予定だった。 しかし、最近は原料天然ガス価格の高騰からスターリング/BP(年産45万トン)と、メタネックス・キティマット(同52万トン)の両工場が7月以降一時休止している。 また、設備トラブルも多く、今年初稼動入りを予定していたトリニダードトバゴのTilan社85万トンプラントが生産不調から8月初めフォースマジュールを宣言。同じくイランのNPC社も今年初の稼動予定が遅れて、現在なお安定生産できない状態となっている。セラニーズ社もクリアレーク60万トン設備が運転不調から8月20日以降停止し補修工事中。Medoco社も運転不調から年内には触媒交換のため3週間程度の停止を予定している。 三菱ガス化学ではベネズエラ(Metor社)の年産73万トン設備は予定通り11月初めから4週間の日程で定修を実施するものの、AL-RAZI2号機は延期し、極力供給量を確保していくようにする、としている。 |