2014年09月30日
産総研、二酸化炭素からポリウレタン原料を合成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

産業技術総合研究所触媒化学融合研究センターは30日、二酸化炭素(CO2)とアミン、スズアルコキシド化合物とを反応させて、芳香族ウレタンを高収率で得る新しい反応プロセスを開発したと発表した。

芳香族ウレタンは現在、医農薬品などに用いられるが、ポリウレタン原料として有望とされている。
現在、ポリウレタンの製造には、ホスゲンが原料として用いられているが、製造過程で多量の廃棄物が副生するため、環境に調和した製造プロセスへの転換が望まれている。

産総研では、安価で豊富に存在するCO2とアミン、アルコールを原料に用いることで、理論上廃棄物が全く生成しない理想的な環境調和型ウレタン合成法の開発に取り組んできた。だが、これまでに開発した技術では合成できるウレタンの種類が限られ、ポリウレタン原料の元になる芳香族ウレタンを合成することができなかった。
今回、CO2加圧下でアミンとスズアルコキシド化合物を反応させることにおり、芳香族ウレタンが高効率で合成できることを発見した。
同技術の詳細は10月16-18日に北海道旭川市で開催される第44回石油・石油化学討論会で発表する。