2000年11月01日 |
MMAモノマー、玉不足からスポット契約成り立たず |
オファー価格が先行、場合によっては1,500ドル超えも |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成、三菱ガス化学、三菱レイヨン |
MMA(メチルメタクリレート)モノマーは、全世界的な需給逼迫感からアジアではスポット契約が成り立たない状況となっており、11月分については前月比100ドルアップのCIF・トン1,400ドルがアナウンスされているが、契約が成立する局面ではさらに上昇する可能性が強いと見られている。 大手MMAメーカー筋では、11月の価格についてはオファーはされているものの、玉不足からスポットの契約成立は困難と見ており、価格のみが先行したものになっているとしている。また商社筋では、4Qは定修が相次いで実施されていることから、各社ともに国内および海外の長契ユーザーへの安定供給に追われる状況となっており、仮にスポット市場へ玉が出てきた場合には、先高感もあり一段と上昇した価格水準になる可能性が強いと見ている。 MMAモノマーの定修は、日本では最大手の三菱レイヨンが9月下旬から11月上旬まで大竹工場のACH法年産10万トンプラントの定修を実施中で、旭化成・川崎、日本メタアクリルモノマー・姫路、三菱ガス化学・新潟の各社も先月から今月にかけて定修を実施している。アジアではシンガポールのシンガポールMMAモノマー、台湾のKMCも定修を実施中で、玉不足からとくに中国で玉ショートが顕在化している。 今後のアジア市況については、少なくとも来年1Qまではショート状況の解消はあり得ない一方で、原油高などからフレートコストも高騰しており、場合によっては1,500ドル超えもあると見られている。 |