2000年10月31日
帝人、中間期・通期の単独および連結業績予想を修正
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:帝人

 帝人は31日、2000年9月中間期と2001年3月期の単独および連結業績予想修正を発表した。
 中間期について、単独は、繊維事業が個人消費の低迷から衣料用途を中心に売上、利益とも厳しい環境が続いているものの、化成品事業はPEN(ポリエーテルニトリル)フィルムがコンピューターバックアップテープ用途で販売数量を伸ばし、PETフィルムも先端工業用途で売上を伸ばすなど好調に推移している。医療事業も既存薬品の販売や在宅医療が好調で、利益は期初予想を上回る見込み。
 また連結は、繊維事業ではテキスタイル事業や炭素繊維事業、製品小売り事業の不振が影響、売上、利益とも期初予想を下回る見込み。一方、化成品事業では、PC(ポリカーボネート)がひっ迫した需給環境を背景に販売量を伸ばし、フィルム同様期初予想を上回る見通し。医薬事業も医薬品の販売が順調に推移するとともに、在宅酸素濃縮機のレンタル台数が期初予想を上回る好調となっている。また機械・プラント事業の主要子会社である帝人製機は、ロボット向け精密機器分野が好調で、これも期初予想を上回る見通し。
 通期については、単独および連結とも、繊維事業は個人消費低迷や原料価格上昇などで引き続き厳しい環境だが、化成品および医薬事業は好調を持続すると予想している。
 なお同社は、5月19日の決算発表時に、退職給付に係る会計基準を適用することにともない発生する会計基準変更時差異327億円を、一括費用処理することを明らかにしており、この処理にともなう当期純利益への影響を避けるため、含み益のある株式などの売却を実施しており、期初予想にも織込み済みであるとしている。業績予想修正値は次の通り。

[2000年(平成12年)9月中間期単独業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:百万円、%)
◇売上高 138,700(136,000)2,700 2.0
◇経常利益 11,200(7,500)3,700 49.3
◇当期純利益 6,300(4,500)1,800 40.0

[2001年(平成13年)3月期通期単独業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:百万円、%)
◇売上高 280,000(280,000)0 0.0
◇経常利益 19,500(17,000)2,500 14.7
◇当期純利益 10,000(10,000)0 0.0

[2000年(平成12年)9月中間期連結業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:百万円、%)
◇売上高 370,000(395,000)△25,000 △6.3
◇経常利益 16,500(11,000)5,500 50.0
◇当期純利益 8,000(5,000)3,000 60.0

[2001年(平成13年)3月期通期連結業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:百万円、%)
◇売上高 760,000(800,000)△40,000 △5.0
◇経常利益 34,000(32,000)2,000 6.3
◇当期純利益 16,000(15,000)1,000 6.7