2014年10月09日
富士フイルム、バイオ医薬品量産へ「アポロ」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは9日、バイオ医薬品を受託製造する子会社「富士フィルム Diosynth (ダイオシンス)バイオテクノロジーズ」(米国・英国に本社)が、高生産性細胞作製技術「Apollo(アポロ)」を開発したと発表した。

これにより、バイオ医薬品の量産に適した動物細胞株を従来比約2/3の期間で作製できる。
また、この動物細胞株を用いて培養タンク1リットルあたり、従来比約5倍のタンパク質産生を実現した。

バイオ医薬品は、遺伝子を組み換えた微生物株や動物細胞株に産生させたタンパク質などを活用して生産する。この中でもとくに薬効面と安全性の高さから市場が拡大している抗体医薬品は複雑な構造のタンパク質を産生させることができる動物細胞株を用いて生産される。

今回の「Apollo」は(1)使用実績が多く安全性の高い細胞(DG44細胞)を選択(2)独自開発したベクターを用いた遺伝子組み換え技術(3)性能の良い細胞株を迅速にスクリーニングする技術(4)動物由来成分を含まないため安全性が高く、細胞培養特性に優れた培地の開発、の4つを組み合わせて独自技術で開発した。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1412835453.pdf