2014年10月28日
東邦テナックス、熱硬化性CFRPの新生産技術開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を手がける東邦テナックス(本社:東京都千代田区、吉野隆社長)は、炭素繊維を効率的に使用することで高い生産効率を可能にする、新しい熱硬化性CFRP(炭素繊維強化プラスチック)生産技術を開発したと発表した。

熱硬化性CFRPの需要はこれまで、高級車の中でも一部の最上位車種に使用が限られていたが、同技術の開発によって、生産台数の多い他の車種にも使用範囲が広がるとみている。

今回開発したのは、予め炭素繊維に熱硬化性樹脂を付着させた繊維(バインダー繊維)を活用することにより、炭素繊維の端材を極小化するプリフォームの自動製造プロセス(PvP)。PvPは、炭素繊維シートなどの中間基材を使用することなく、繊維から部品の形状に合わせたプリフォームを直接製造できるため、炭素繊維の端材の発生を最小限に抑え、部品の製造コストを低減することができる。また、プロセスの自動化により工数削減を図れることから、さらなるコスト低減が可能となる。
同社は、PvPを活用した熱硬化性CFRP製品を自動車用途をはじめとする幅広い用途に展開していく方針だ。