2014年10月28日
横浜ゴムの航空機用プリプレグ、「未来技術遺産」に
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:横浜ゴム

横浜ゴムは28日、同社の航空機構造用プリプレグが、国立科学博物館の2014年度「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されたと発表した。

プリプレグとは、ガラス繊維や炭素繊維に樹脂を含浸させた成形材料のこと。これを重ね合わせて軽量・高強度の繊維強化プラスチック(FRP)をつくる。最近は航空機軽量化のための重要技術として注目されている。

今回の「未来技術遺産」審査では、横浜ゴムが1978年に開発したプリプレグが米国ボーイング社の厳しい品質要求をクリアし、国産材料として初めて航空機の機体構造用に認定されたことが評価された。
同社の平塚製造所(神奈川県平塚市)に現存する当時のプリプレグサンプルが遺産登録された。

横浜ゴムのプリプレグは現在、日本の機体メーカーによってボーイングの機体に使用されている。
すでに777型機のフェアリング、737型機のランディングギヤ用ドア、747型機のフラップ、757型機のリーディングエッジなどに採用されてきた。

未来技術遺産は、国立科学博物館が「科学技術の発達史上重要で、国民生活にも大きな影響を与えた科学技術史資料」を保存しようと2008年度から始めた制度。14年度は49件登録され、これまでの登録件数は184件となった。


ニュースリリース参照
http://www.yrc.co.jp/release/pdf/2014102813mb001.pdf