2000年10月30日
兼松、中間期・通期の単独および連結業績予想を修正
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:なし

 兼松は30日、2000年9月中間期と2001年3月期の単独および連結業績予想修正を発表した。
 中間期の単独業績について、売上高は繊維取引を前倒しで子会社に移管したことなどから減少、経常利益は半導体製造設備関連、医薬品関連が計画を上回り、食料・食品も好調で大きく増加する。経常利益は確実に黒字化、安定していく見通しだが、将来有税引当金が償却完了にともない法人税計算上無税化することで、税後利益は各年度で大きな変動が懸念される。このため将来の税金費用、税後利益平準化のため、当中間期から税効果会計を導入、約230億円の税効果を計上する。このため、保守的観点から引当金を積極計上、ゴルフ会員権、株式の評価減などとあわせ、約120億円の特別損失を計画に上乗せして計上、中間利益は124億円となる見込み。2000年3月末に156億円あった繰越欠損金も32億円に減少(連結ベースでは224億円から160億円に減少)する。前期との比較では、非採算部門の整理により売上高は2,000億円減少したが、売上総利益率の改善や、販管費60億円、金融収支約30億円の改善などにより、経常利益は約50億円改善、中間期も増益となる。 これに対し連結は、コアビジネスのIT、食料、ライフサイエンス部門とその関係会社の業績好調で経常利益は増益、中間利益も関係会社で時価会計に対応した特別損失計上があったが、コアビジネスの好調と単独中間利益の増益などを反映し、大幅な増益となる見通し。前年との比較では、高付加価値ビジネスの成長による利益率向上、非採算取引からの撤退、高コスト体質改善、有利子負債の大幅削減による金融収支改善などにより黒字基盤を確保しており、経常利益は改善、中間利益も大幅増益を見込んでいる。
 業績予想修正値は次の通り。

[2000年(平成12年)9月中間期単独業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:億円、%)
◇売上高 3,100(3,300)△200 △6
◇経常利益 23.6(15)8.6 57
◇当期純利益 124(1)123 12,300

[2001年(平成13年)3月期通期単独業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:億円、%)
◇売上高 7,000(7,100)△100 △1.4
◇経常利益 70(65)5 7.7
◇当期純利益 134(10)124 1,240

[2000年(平成12年)9月中間期連結業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:億円、%)
◇売上高 5,800(5,800)0 -
◇経常利益 38(30)8 27
◇当期純利益 160(2)158 7,900

[2001年(平成13年)3月期通期連結業績予想修正]
修正値(前回予想)増減額 増減率の順(単位:億円、%)
◇売上高 12,000(12,000)0 0
◇経常利益 105(100)5 5
◇当期純利益 170(15)155 1,030
※前回予想は、期初公表見通し