2014年11月12日
帝人、白金を使わない低コスト燃料電池触媒 開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人は11日、クリーンな次世代エネルギーとして期待されている燃料電池の低コスト化を実現する新たな触媒として、白金を使わない、カーボンアロイ触媒(CAC)を開発したと発表した。

燃料電池は現在、工場などの大規模発電やオフィスビルの非常用電源などに使用されているが、今後は燃料電池自動車の普及に不可欠。
燃料電池自動車は、次世代自動車として普及が進むとみられ、燃料電池市場も拡大が期待されている。

帝人は今回、白金を使わず安価で容易に調達できるカーボンアロイ触媒(CAC)を開発した。燃料電池の触媒には多量の白金が必要だが、高価なうえ特定地域に偏在するなどの課題がある。

今回開発したCACは、炭素繊維の原料でもあるPAN(ポリアクリロニトリル)と鉄が原料。白金に比べて安価かつ容易に調達できるため、触媒の大幅なコストダウンや量産化が可能となる。

今後はさらに性能や耐久性などの研究を進め、2025年までの実用化を目指す。