2014年11月25日
三井化学、ルーブリゾール社と「ルーカント」販売契約
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学


三井化学は25日、炭化水素系合成油「ルーカント」の潤滑油産業向け販売について、世界全地域での独占販売権を米国ルーブリゾール社(オハイオ州)に供与する契約を締結したと発表した。今後は、ルーブリゾールが販売力とマーケティング機能を、三井化学が生産と開発の機能を担い、さらなる市場拡大を図る。

三井化学は現在、岩国大竹工場に年産1万1000トンの「ルーカント」生産設備を持ち国内外に販売展開しているが、今回の販売ネットワーク化により2020年には販売規模3倍増を目指す。

「ルーカント」とは、エチレンとαオレフィンのオリゴマーで、極性基を含まない炭化水素系合成油のこと。三井化学が1980年代半ば世界で初めて商品化した。流動点が低い、引火点および燃焼点が高いなどの特長があり、主に自動車潤滑油の配合剤として使われている。

ルーブリゾールは、「ルーカント」の潤滑油産業向け独占販売権を得ることで、ハイパフォーマンス製品のラインアップが劇的に拡大する。
一方、三井化学は、ルーブリゾールの販売実績や潤滑油評価技術を活用して、研究開発および事業拡大を加速させる。


【ルーブリゾール社の概要】
ルーブリゾールは、バークシャーハザウェイ社の傘下で、テクノロジー主導のグローバル企業。
1928年の設立で、本社はオハイオ州ウィックリフにあり、潤滑油、添加剤を主に手がける。世界17カ所に生産拠点を持ち、2013年の売上高は64億ドル。従業員は世界に約7500人。


ニュースリリース参照

ルーブリゾール社と三井化学のルーカント独占販売契約の締結について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1416878828.pdf

(英文)
Lubrizol and Mitsui Chemicals Enter Alliance Agreement
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1416878828.pdf