2014年12月09日
クラレ、高機能性アクリルフィルム新開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ

クラレは9日、高い耐候性能に加えて透明性・加工性に優れた、高機能アクリルフィルム「パラピュア」を開発したため、アクリルフィルム市場に参入すると発表した。当面は自動車部品や建材分野を中心に市場開拓していくが、引き続きアクリル樹脂が持つ透明性を武器に、導光フィルムなど光学用途向けグレードも開発していきたいとしている。

これまでアクリルフィルムは、加工性を高めるためにゴム粒子を配合するため、成形時や高温環境下で白化現象が生じやすく、アクリルがもつ透明性を活かした用途への展開が難しかった。

これに対して同社は透明性という特長を最大限発揮しながら、柔軟性があり加工が容易なアクリルフィルムの開発に成功した。

■アクリルフィルム「パラピュア」の特長
(1)最高の透明度 :ガラスよりも透明度が高く、フィルムとして最高レベルの全光線透過率を得る。
(2)白化しにくく、加工性が良い :曲げ加工しても透明性を損なわず、加工がしやすい。
(3)印刷加工が可能 :印刷、蒸着などの方法で意匠を付与し、各種成形品に使用できる。
(4)優れた耐候性 :屋外で長期間使用しても劣化しにくく、紫外線による意匠部の劣化も防ぐ。
(5)用途に合わせた素材として提供 :厚みや広幅サイズ等各種バリエーションを有するだけでなく、他素材との複層フィルムなど、ユーザーの要望に対応できる。

今後、自動車成形部品、建材パネル、樹脂サッシ、高輝度加飾フィルムなどの分野に市場開拓していく方針。5年後の売上高20億円をめざす。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1418092879.pdf