2000年10月26日
11月のPVC輸出価格、700ドル割れへ
中国国内価格と比較すると安値感も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 アジアでのPVC(塩ビ樹脂)需要は依然として弱含みとなっており、11月の長契価格は700ドルを割り込む公算が強まってきた。
 日本メーカーからの11月のアジア向け輸出価格は、10月とステイとなるCIF・トン700ドルが打ち出されているが、東南アジアメーカーからの中国向けスポット価格は一部で650ドルを割り込む水準となっており、最終的には680ドル前後での決着に向かうものと見られている。
 大手塩ビメーカー筋では、中国国内のPVC価格は8,000元を超えた水準にあり、これはドル換算では700~740ドルとなることから、輸入価格が700ドルを割り込むと安値感が広がると見ている。
 また、日本メーカーでは輸出については国内ユーザーと変わらない取引形態がほぼ確立していることもあり、輸出価格については大幅な変動は今後も考えにくいとしている。
 年末にかけては、米国メーカーの動向が懸念されるものの、しばらくは中国国内価格レベルを目安としての価格推移になるとしている。