2015年01月14日
NEDO、世界最高精度0.01%レベルの炭素定量分析装置を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は14日、NEDOと新構造材料技術研究組合(ISMA)及びISMAの組合員であるJFEスチールが、鉄鋼材料に含まれる炭素の含有量を世界最高精度の0.01%レベルまで定量的に分析できる装置「FE-EPMA」を開発したと発表した。従来の「FE-EPMA装置」に改良を加え、分析精度を10倍高めることに成功した。

この分析装置を活用することで、自動車用高強度薄鋼板(ハイテン)開発の迅速化を図るとともに、さらなる分析精度の向上を目指す方針である。

今回開発した装置は、従来の分析装置「FE-EPMA」を改良したもので、改良点は、高感度化を図るため炭素専用の検出器を3台搭載したことと、炭素の堆積を抑止するためクリーナーや加熱装置を搭載したなど。これらにより、従来は炭素含有量0.1%レベルまでだった定量分析精度を世界最高精度の0.01%レベルまで10倍高めることに成功した。
今後は、開発した装置を活用して革新的な自動車用高強度薄鋼板の開発とともに、同プロジェクトの最終目標であるさらなる高精度(0.003%以下)の分析方法の確立および鋼中に溶解した炭素の分析方法の確立を目指す方針である。