2015年01月27日
農研機構、ナシの自家和合性花粉 作出に成功
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:農林水産省

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と農業生物資源研究所は、全てのナシ品種を結実させる花粉を作るニホンナシ系統の作出に成功した。人工受粉がいらない品種・全てのナシ品種に使える受粉専用品種の育成が可能になった。

ニホンナシは、自家不和合性という性質を持っていることから、栽培で人工授粉作業を行う労力がかかるため、自分自身の花粉でも結実する自家和合性品種が求められていた

農研機構は、生物研と協力して、花粉の機能に突然変異を起こした自家和合性のニホンナシを育成することに成功した。この系統は、全てのナシ品種を結実させる花粉を作ることができる。

この変異体は、自家和合性遺伝子が通常よりも1個多い3個になったことにより花粉に自家和合性が獲得された。自家和合性品種や、全ての品種に利用できる受粉専用品種の育成が可能となる初のナシ系統。