2000年10月25日 |
「ガス拡散電極」研究に大きな成果 |
新化学発展協会が研究発表会 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成、旭硝子、ダイソー、東亞合成、東ソー、トクヤマ、三井化学、NEDO |
ソーダ業界では、電力消費量が40%少なくてすむという「ガス拡散電極」食塩電解技術の開発研究に大きな期待を寄せているが、推進母体の新化学発展協会は25日、東京都千代田区の化学会館ホールで関係者を招いて研究発表会を行った。 ガス拡散電極を食塩電解技術に応用すれば消費電力が大幅に削減できることは早くから知られており、ソーダ業界では1988年から山梨大学の古屋教授に材料研究を委託、1990年には小形電解槽による評価試験によって良好な電解性能が得られることをつきとめた。 このため業界では、国の開発補助金を得て1993年から6年間の本格的な研究を行い実用化が期待できることを確認。さらに1999年からはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)および新化学発展協会の支援と、ソーダ企業8社を中心に最終段階の大型電解槽による実用化試験に入っている。 現在行われている研究は、(1)電極製造=充填・塗工機を除く全工程の政策と試運転(参加企業:三井化学、トクヤマ、ダイソーの3社)(2)耐久性評価=劣化因子の調査、加速係数の探索など(参加企業:鐘淵化学工業、東ソーの2社)(3)実証試験=実用規模電解槽による構造試験(参加企業:東亞合成、旭化成工業、旭硝子の3社)の3分野、発表会ではそれぞれの研究者から現状報告が行われたが、いずれも研究は順調に進み、研究最終年度である2002年度には所期の目標が十分達成できるだろうと報告していた。 |