2015年01月28日
宇部興産、LIB負極材用チタン酸リチウム事業化へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部興産
チタン酸リチウム(LTO)

宇部興産は28日、リチウムイオン二次電池用(LIB)の新しい負極材料として注目されているチタン酸リチウム(LTO)の開発にめどがついたため、2016年度の事業化を目指すと発表した。

LTOは新規のチタン酸化物で、リチウムイオン二次電池用の負極材料に使用した場合(1)電解液の分解が起きない(2)微粒子化できるため高入出力化が可能(3)安全性が高く長寿命化などの特長があり、次世代の高電位負極材料として期待が大きい。

宇部興産は、同研究がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「平成26年度 戦略的省エネルギー技術革新プログラム」助成事業として採択されたのを機に、プロセス技術の高度化や電池性能向上など、実用化に向けた研究を進めてきた。

同社は、これまでにも電子部品材料に使われるバリウムフェライト粉末やチタン酸バリウム粉末、誘電体フィルターなどの電子部品を事業化してきた。リチウムイオン二次電池用電解液やセパレーター事業も積極展開中だ。

LTOの研究は、同社先端エナジーマテリアル開発センター(宇部市)で推進中だが、実用化にめどがついたため、近くサンプル出荷を開始する。2016年には量産技術を確立し、本格事業化する方針だ。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1422418009.pdf