2002年05月13日
アジアのポリオレフィン価格、多くがステーに
L-LDPEを除いて中国からの引き合いに一服感
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、高騰を続けてきたアジア地域のポリオレフィン相場が5月入りとともに横這いに転じてきた。一部はわずかながらも弱含みとなっている。
 
 直近のCFR価格は、中国の主要港渡しを例に取ると、HP-LDPEがトン当たり(以下同)650~670ドル、L-LDPEが640~650ドル、HDPEが630~650ドル、PPホモポリマーが580~600ドル--となっている。
 これらのうち4月を上回っているのはL-LDPEだけ(40~50ドルアップ)。他の樹脂はこれまでの棒上げ状態に歯止めがかかって、ステーもしくは若干の値下がりとなっている。
 こうした変化は、最大の輸入国である中国から輸出各国への引き合いが従来の過熱状態から脱して一息つく感じとなってきたことによるもの。これには、中国国内のポリオレフィン在庫が次第に正常レベルに戻ってきたことが少なからず作用していると見られる。
 今後については、大手商社の多くが、韓国のエチレンセンターの春の定修が終了する5月末以降しばらくの間アジア地域全体のポリオレフィンの相場が下降線をたどる可能性もあると判断している。