2000年10月23日
新日鐵化学、オルソクレゾール増産継続で調整へ
今年は年産9,000トン規模に増産を実施
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭化成、新日鐵化学

 新日鐵化学は、エポキシ樹脂の原料であるオルソクレゾール需要が好調に推移していることから増産を実施したが、安定供給のため来年以降も生産枠の維持を継続する方向で調整を進める方針だ。
 同社は、オルソクレゾールを旭化成との合弁会社である日本クレノールにおいて原料フェノール持込で生産、引取り販売を行っている。日本クレノールは旭化成・川崎支社で出資比率見合いの2.6オシレノール年産1万9,000トン、オルソクレゾール8,000トンと合計2万7,000トン製造を行っており、2.6オシレノールは旭化成が変性PPE(ポリフェニレンエーテル)向けに全量引き取っている。
 オルソクレゾールは、半導体封止材向けにエポキシ樹脂需要が好調に推移していることもあり、安定供給の点から旭化成に増産を依頼、今年は年間9,000トン規模への増産を行っている。エポキシ樹脂は来年も需要拡大が見込まれており、同社でもオルソクレゾールの増産を継続する方向で交渉を行う方針。
 しかし旭化成では、シンガポールにおいて2002年完成予定で、2.6オシレノール、変性PPE設備の建設を進めており、来年についてはプレマーケティングから川崎の2.6キシレノールの高稼働が見込まれている。こうしたことから生産枠の維持については難航も予想されており、調整を進めていくことになるとしている。