2015年03月13日
信越化学、シリコーン 海外事業拡大へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業
設備増強するASM社

信越化学工業は12日、シリコーン事業を拡大するため、タイの工場の生産能力を大幅拡大する。また米国ニュージャージー州にテクニカルセンターを新設すると発表した。

シリコーンとは高機能ケイ素樹脂のこと。分子量によって油状、ゴム状、樹脂状となり、電気、電子、自動車、住宅、化粧品など幅広い用途で使われている。信越化学は国内で50%以上のシェアを持ち、海外でもアジア、米国、欧州に生産拠点を設けグローバル展開中。世界計の生産能力は公表していないが、ダウコーニングに次ぐ世界第2位の地位にあると見られている。需要は今後も堅調な伸びが見込まれている。

■タイ工場の増強
信越化学は2001年、タイに米ゼネラル・エレクトリック(GE社)と合弁でAsia Silicones Monomer(ASM社)を設立し、シリコーンモノマーの生産を開始した。2013年にはGEの保有する全株を買い取り完全子会社化した。
ASM社に隣接してポリマーも生産している。今回計画でモノマーの生産能力を現有年産7万トンから10万5000トンへ50%増強する。シリコーンポリマーは同5万4000トンから7万4000トンへ約40%増やす。完成は2017年の予定。投資額は約200億円の見込み。

■米国テクニカルセンター
現在米国ではテキサス州とオハイオ州に工場を持ち、シリコーンポリマーを生産しているが、新たにニュージャージー州にテクニカルセンターを建設する。顧客のニーズに迅速に応え、製品開発や需要開拓を進めることで事業拡大を図る。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1426153677.doc