2015年03月30日
カネカ、「ヒッグス粒子発見」絶縁テープ、高分子学会賞
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:カネカ

カネカは、2000年にカネカとカネカハイテクマテリアル(KHM)が欧州合同原子核研究機関(CERN)から受注した「耐極低温および耐放射線特性を併せ持つポリイミド絶縁被覆接着テープの開発」に対して第61回(平成26年度)高分子学会賞技術部門の受賞が決定したと発表した。5月28日に札幌市の札幌コンベンションセンターで授賞式が行われる。同社が高分子学会賞を受賞するのは、1988年以来、通算5回目となる。

2013年のノーベル賞で話題になった「ヒッグス粒子」は、物質に重さを与える働きをするもので、2012年にその存在が確認され「世紀の大発見」と話題になった。その実験を行った超大型ハドロン粒子加速器(LHC)にカネカのポリイミド絶縁皮膜接着テープが超伝導磁石用の絶縁テープとして使われた。

ヒッグス粒子の発見は科学の進歩に大きな影響を与えるもので、今後も宇宙の起源に関わる実験が続けられる。
現在、LHCは大改修工事中だが、カネカの高性能フィルムのさらなる研究成果への貢献が期待されている。

<用語の解説>
■超大型ハドロン粒子加速器「LHC」とは :Large Hadron Colliderの略。ヒッグス粒子を発見した円形の大型加速器。スイスとフランスの国境をまたぎ、地下175メートルに設置された環状トンネルで、円の全周は約27キロメートル。