2000年10月20日 |
新日鐵化学、韓国でBPA10万トン設備建設を決定 |
2002年に錦湖P&B化学で、2005年の次期増設も検討 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:新日鐵化学、三菱化学 |
新日鐵化学は、韓国の錦湖石油化学などの合弁会社である錦湖P&B化学において、2002年完成予定で韓国・麗川においてBPA(ビスフェノールA)年産10万トン設備の建設を正式決定した。投資金額は約90億円で、2002年2Q完成、3Qに生産を開始する。 同社では、今年6月に韓国・錦湖石油化学および同系列会社3社と、韓国において合弁会社を設立、錦湖グループのフェノール、アセトン、ビスフェノールA事業を新会社に移管している。 錦湖P&B化学の生産能力は、フェノール年産12万トン(副生アセトン7万2,000トン)、BPA3万3,000トンだが、新たに隣接地にBPA年産10万トンの新系列を建設するもの。 現在、韓国のBPA国内需要は年間約9万トンとされているが、2001年にはLGダウ・ポリカーボネートがPC(ポリカーボネート)6万5,000トンを新設、国都化成(新日鐵化学グループ東都化成の合弁会社)がエポキシ樹脂を1万2,000~3000トン増設、2002年には三養化成がPC5万トン増設するなど、BPA需要量は21万トン強に達するものと見られている。 こうしたことから韓国でのBPA不足が懸念されていたが、同社では新たな設備を建設することにより、韓国でのメインサプライヤーを目指す。 さらに韓国では2004~2005年にはLGダウ・ポリカーボネートが設備倍増を計画していることもあり、同社では同時期の第2次増設についての検討も進めていくことになるとしている。 新日鐵化学グループは国内では三菱化学との合弁会社新日本フェノールとして戸畑にフェノール12万トン、関連会社の東都化成および三菱化学との合弁会社新日本ビスフェノールとして大分にBPA9万5,000トン設備を有している。 大分のBPAについても今年7月に1億円強の投資し、年産5,000トン前後の増設を実施、需要拡大に対応している。 |