2015年04月13日
東工大、液晶性活用 高性能有機トランジスタ開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:科学技術振興機構

東京工業大学像情報工学研究所の半那純一教授らは、液晶性を付与した高性能な有機トランジスタ材料の開発に成功したと10日発表した。均一で平坦な薄膜が容易に形成できる結晶薄膜を作製することにより、酸化物半導体並みの10cm2/Vsを超える高い移動度を実用性の高いボトムコンタクト型トランジスタで実現できる。

さらに、低分子有機トランジスタ材料の問題点だった均一性と耐熱性を大幅改善できるため、素子間のばらつきの小さい、実用性の高い有機薄膜トランジスタの実現につながる。将来、実用化が期待されるプリンテッドエレクトロニクス用半導体の材料基盤技術として期待されるとしている。

同研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究水深事業(CREST)の「ナノ科学を基盤とした革新的製造技術の創製プログラム」によって実施した。4月10日発行の英国科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」オンライン版に掲載。