2000年10月19日
塩ビ商慣行、大手需要家でも期中決めへの理解進む
来年度からの実施に向け交渉が本格化
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 塩ビメーカーが進めている商慣行の改善だが、ここへきて大手パイプメーカなどの大手需要家も理解を示し始めており、クオーター決めへの移行について交渉が大詰めとなっている。
 塩ビメーカーが採算是正を目的に今年3月末に打ち出していた国内価格のキロ20円の値上げは、現在までに大手需要家のみならず中小口も含めほぼ全面決着したが、並行して交渉してきた商慣行の改善についても進展が見え始めている。
 塩ビ業界では、価格決定について期末などの事後に決定するいわゆる「後決め」を改善すべく交渉を継続してきているが、大手需要家を中心に抵抗が続いている。
 しかし、再編が進む塩ビ業界では経営の透明化が以前にも増して求められており、今回は大手需要家でも理解が進み、期中決めなどへの移行について来年度からの実施に向けての詰めの交渉が行われている。
 大手PVCメーカーでは「今年度からは、連結重視の立場から一段と商慣行の改善を急いでいる。」としており、別のメーカーでも「期中決めについてはほとんどの需要家が理解を示している。来年の1月が過ぎる頃までには状況が見えてくる」としている。