2015年04月21日
日本ゼオン、水島工場で熱可塑性エラストマー増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ゼオン

日本ゼオンは21日、熱可塑性エラストマー「Quintac」(商品名)の需要の伸びに対応するため、水島工場の生産能力を年産42,000トンから60,000トンへ増強すると発表した。

熱可塑性エラストマーとは、優れたゴム弾性値をもつ樹脂のことで、合成ゴムと熱可塑性樹脂の中間に位置する高分子材料。加工性に優れるなどの特長を有し、主に粘・接着剤原料として使用されている。

「Quintac」シリーズは高純度イソプレンモノマーを主原料としたスチレンイソプレンブロックポリマー(SIS)。日本ゼオンでは独自の抽出技術・GPI法(ゼオン・プロセス・オブ・イソプレン法)により、C5留分から抽出している。

今回の能力増強は、このところの粘・接着剤市場の堅調な伸びと、独自の分子設計により新規用途への展開が見込まれるとして決めた。増強設備の完成は2016年5月の予定。