2015年04月27日
東レ、米ボーイング向け炭素繊維製品一貫製造
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

東レは、グループ企業の創和テキスタイル(本社:石川県羽咋市、藤井寛三社長)が、米国ボーイング社向け炭素繊維織物の生産設備認定テストを完了したと発表した。同社は、第1四半期(4-6月)中に、ボーイング787ドリームライナー機向けに炭素繊維織物「トレカ」の供給を開始する計画である。

東レは、ボーイング787型機向け「トレカ」の需要増大に対応するため日米両国でサプライチェーンの増強を進めてきた。2014年1月に米ワシントン州にある米国子会社トーレ・コンポジット(アメリカ)(TCA)にトレカプリプレグ(複合材料)の増強を決めたのに続き、同年9月には石川工場(石川県能美市)にスリットテープの生産設備導入を発表した。

今回、創和テキスタイルが生産するトレカは、米国TCAでプリプレグ加工して、787型機の構造材料となる。これまでは、TCA社がプリプレグ加工する炭素繊維織物は全て米国内で外注して製織していたが、今後は創和テキスタイルが東レ愛媛工場(愛媛県伊予郡)で製造する炭素繊維を製織しTCAに供給する。これにより東レグループ内での一貫製造が可能となった。創和テキスタイルは、今後順次製織数量を引き上げ、787型機向け供給を拡大していく計画だ。