2015年04月30日 |
トクヤマ、セメントクリンカー焼成温度100℃低減 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:トクヤマ |
トクヤマは30日、ポルトランドセメントの焼成温度を約100℃低減する実験に成功したと発表した。室内試験で得られた結果を実機プラントで実証した。焼成工程の熱量原単位を約5.0%削減できる計算になる。 セメントの製造にはキルンを使い高熱処理するため、大量のエネルギーが必要となる。同社はこの場合のエネルギー削減を中長期的な重要課題と位置づけこれまで開発に取り組んできた。 実験実証試験では、普通ポルトランドセメントクリンカーと同等の性状を維持しながら焼成温度を100℃引き下げることを目標に、クリンカー原料の組成について研究してきた。この結果、主にアルミ源と鉄源を調整することで、クリンカー焼成温度(1300~1350℃)を約5.0%に相当する約100℃低下させることに成功した。 試験結果の詳細は5月12日~14日、東京都豊島区の会場で開催される第69回セメント技術大会で報告する。 <用語の解説> ■ポルトランドセメントとは : 土木や建築に使用されるセメントの一種。もっとも一般的なセメントで、ふつうセメントといえば、このポルトランドセメントを指す。「普通ポルトランドセメント」の場合は、小規模なモルタルなどにも使われるさらに汎用性の高いセメントとなる。 |