2015年05月07日
帝人アラミド繊維、住宅の耐震リフォーム工法に採用
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人は7日、同社が製造・販売するパラ系アラミド繊維「トワロン」がこのほど、LIXIL(本社・東京都千代田区、藤森義明社長)が開発した木造軸組工法住宅向けの耐震リフォーム工法「アラテクト」に採用されたと発表した。

近年、大規模地震による被災を背景として、建築物に高い耐震性が求められ、国土強靭化政策にも既存住宅の早期耐震化が掲げられているが、一般的な耐震改修工事は壁や天井を解体する必要があるため、工期および費用の面から居住者の負担が大きく、対応が遅れていた。
そこでLIXIL社は、帝人の「トワロン」を用いることにより、既存の壁を壊さずに耐震化が可能な木造住宅向けの新たな耐震リフォーム工法「アラテクト」を開発した。
「アラテクト」工法には、「トワロン」に樹脂を含浸させ、厚さ1mm以下の薄い板状にした「アラテクトシート」が使用される。既存の壁の上から専用の座金とビスで「アラテクトシート」を固定するだけで簡単に壁を強化することが可能なため、大幅に工期を短縮できる。従来の耐震改修工事に比べてコスト低減も可能。

このように室内側から壁を壊さずに耐震補強する工法は業界で初めて。薄いシート状に加工でき、かつ引張強度の高い材料が必要なことから「トワロン」が採用された。