2015年05月13日 |
三菱ケミ、鹿島エチレン1号機停止も増収益 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱ケミカルホールディングス |
三菱ケミカルホールディングスは13日、15年3月期連結決算を発表したが、三菱化学鹿島エチレン1号機の停止に伴うエチレン減産などの影響は、同じケミカルズセグメント内に新たに大陽日酸の業績を産業ガスとして計上したことによりセグメント全体で増収増益を確保した。 三菱化学は14年4月、鹿島第1エチレンプラントおよび第1ベンゼンプラントを停止した。また定修規模拡大等により14年度のエチレン生産量は前年度比14.6%減の97.4万トンとなった。 だが、セグメント別売上高、営業利益を決算説明で見ると、エチレン、ベンゼンなどの基礎化学品分野の減収益分は新設の「産業ガス」分野がカバーし、ケミカルズ全体では増収増益となった。 ケミカルズセグメントは基礎化学品、炭素、産業ガスの3事業分野で構成される。 基礎化学品の売上高は6,569億円で前期比934億円の減収、営業利益は△1,925億円で102億円の悪化となった。 一方、新設の産業ガスは下期から売上高2,869億円、営業利益184億円を計上。鹿島1号機の停止の影響だけではないにしても、基礎化学品の減収益分を産業ガスが補てんしたかたちとなったと見てよさそうだ。 ケミカルズセグメント(炭素事業を含む)の15年3月期売上高は1兆1,394億円、前期比1,843億円(19.9%)、営業利益は92億円(同85億円増)だった。 16年3月期の予想はケミカルズで売上高1兆3,800億円、営業利益520億円。このうち基礎化学品は売上高5,380億円、営業利益25億円、また産業ガスは売上高6,420億円、営業利益395億円となっている。 |