2000年10月18日
三井化学、PEの生産・販売の縮小も辞せず
逆ざや回避の“ナフサスライド制”の拡大に懸命
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はナフサの高騰に対処して各種ポリエチレンの販売価格の修正に懸命に取り組んでいるが、実現に当たっては、かねての狙いである“ナフサスライド制”の普及・拡大に一段と力を入れていくことにしており、このため、同方式の採用が受け入れられない場合の“逆ざや受注”を思い切って排除する行動を取り始めている。
 これは、今年夏以降のナフサの高騰分を製品価格に転嫁できないと期間赤字となるのが必至の見通しにあるための措置。すでに直鎖状低密度ポリエチレン(商品名・ウルトゼックス)については、話し合いがまとまらないケースのうちの一部の受注を断念している。このため、同樹脂の10月以降の出荷と生産はともに縮小が避けられない見通しとなっているが、同社では今後もいまの方針を貫いていきたいとしている。
 また、高密度ポリエチレン(同・ハイゼックス)についても同様に減産を覚悟の上で狙いを貫徹していく構えを示している。