2015年06月10日 |
農水省、4カ年計画で有害微生物リスク管理強化 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省は、微生物の自主検査を行うためのガイダンス(手引書)を作成するため、平成27年度から30年度までの4カ年計画で「有害微生物リスク管理強化対策事業」を実施する。このため初年度の27年度予算として1300万円を計上した。 近年、農産物の生産段階で有害微生物に汚染された可能性のある野菜やその加工品によるとされる食中毒事案が国内外で発生している。6次産業化の推進に伴い、生産者自らが最終製品の安全性に責任を負い、生産から加工までの一貫した衛生管理を行う必要が出てきた。 そこで農水省は、4カ年計画で「有害微生物リスク管理強化対策事業」を実施することにした。具体的には、野菜の生産地で次の事業を実施する。 (1)微生物検査の実施 :生産者等に対して、微生物による汚染実態の現状を説明し、汚染低減のための指導を強化するとともに、野菜、農業用水、加工・集出荷施設の機器・用具、生産者の手を対象とした微生物検査を実施する (2)衛生管理指針の実践状況に係る情報収集 :生産者自ら実践する野菜、農業用水、加工・集出荷施設の機器・用具、生産者の手を対象にした微生物検査を指導するとともに、衛生管理指針の取り組み状況等に関するアンケート調査を実施 (3)これらの成果をもとに、国が「微生物の自主検査を行うためのガイダンス(手引書)」を作成する。 これにより、生産者が自主的に衛生管理を実践する取り組みが拡大し、食品の安全性向上、国民の健康への悪影響の未然防止が図れるようになるとみている。 |