2015年06月15日

味の素、膵臓がんスクリーニング検査を8月から開始

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：味の素

味の素は15日、臨床検査会社のエスアールエル（本社・東京都新宿区、小川眞史社長、SRL社）と共同で、早期発見にも対応した膵臓がんのリスクスクリーニング検査を8月から開始すると発表した。 同社はSRL社と共同で、血中アミノ酸濃度バランスの変化を解析・指標化し、健康状態や疾病リスク明らかにする「アミノインデックス技術」を用いたがんのリスクスクリーニング検査「アミノインデックスがんスクリーニング」（AICS）を2011年4月から予防医療領域で展開している。 全国の人間ドッグを中心に今年5月末現在で940の医療機関に導入されている。AICSでは、1回の採血（5ml）で胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、乳がんなどのスクリーニング検査が可能。 膵臓がんの患者数はここ30年間で3・8倍と大幅に増加している。しかも早期発見が難しいため5年生存率が7％と低く、難治がんと言われている。 味の素では、大阪府立成人病センターとの共同研究で、膵臓がん患者360人と健康な人8372人の血中アミノ酸濃度バランスの変化を解析した結果、膵臓がん患者では健康な人に比べて有意に変化していることが示され、膵臓がんの早期発見が期待できる結果が得られた。この研究成果は、6月19-20日開催の日本膵臓学会で臨床研究部門賞を受賞することが決定している。