2000年10月16日 |
三井化学のナフサリンク制度が着実に拡大 |
適用比率、PEの総出荷量の20%に |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、三井化学 |
三井化学は、かねてからポリエチレンの価格をナフサ価格の変動に合わせて修正するいわゆるナフサリンク制の普及・拡大に積極的に取り組んでいるが、ここにきて多くの需要家の理解が進み、このため先週末現在における同制度の適用比率は、取り引き数量ベースでも取り引き件数ベースでも約20%に達したという。 同社が実現を目指しているナフサリンク制度は、HDPE、LDPE、L-LDPE、EVAの各種ポリエチレンの価格を変える場合、当該期間(四半期単位あるいは半年単位)のナフサ価格の変動にスライドさせるかたちで修正することを基本にするというもの。実際の変動幅は、取り引き数量の多寡や取り引き条件の違いを反映してユーザーごとに微妙に異なることになるが、ベ-スはあくまでもナフサ価格の変動に置かれるので、決定メカニズムの透明度は極めて高いと言える。 同社は昨年夏に同制度の採用を決め、いらい需要家各社に趣旨を説明して受け入れを要請してきたが、最近になって、ユーザーサイドに取ってもプラス面が大きい点が理解されるようになり、このため同制度への移行を容認するところが増えてきているもの。 同社の今回の価格改正は、今年7~9月期のナフサ価格を1キロリットル当たり2万2,700円と想定、さらに10~12月期はそれが2万7,000円になると判断してそれ見合いの上方修正を行おうというもの。日本ポリオレフィンも三井化学同様にポリエチレンの新化価格をナフサリンク(ナフサスライド)方式で是正する考えで各需要家の説得に力を入れているところ。 |