2015年07月02日 |
東レ、ドイツ燃料電池・部材開発会社を買収 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:東レ |
東レは2日、ドイツで燃料電池や水電解装置部材などを開発、製造するSolviCore社(本社:ドイツヘッセン州)の株式を100%取得し、7月1日から新会社「Greenerity(グリナリティ)社」として営業開始したと発表した。 買収したSolviCore社は、ベルギーで自動車用触媒などを扱うUmicore社と、同じくベルギーに本社のある樹脂、ゴム、電池などの販売会社Solvayが50%ずつ保有する燃料電池や部材の開発、製造会社。2006年の設立。 これまで燃料電池や水電解装置の部材となる触媒層付き膜「Catalyst Coated Membrane(CCM)」、膜・電極接合体「Membrane Electrode Assembly(MEA)」の開発および製造販売を手がけてきた。 東レは、SolviCore社が持つこれらのCCMやMEAは、燃料電池や水電解装置の中核となる部材であり、今後の水素社会実現には不可欠と判断し、新会社を設立して東レが有する製品や技術とのシナジーを発揮させることにした。地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決につながるとして今後積極的に事業拡大していく方針だ。。 【Greenerity社の概要】 (1)社名:Greenerity GmbH (2)設立:2015年7月1日(前社名SolviCore社としては2006年7月) (3)所在地:ドイツ共和国ヘッセン州マイン=キンツィヒ郡 (4)資本金:25千ユーロ (5)代表者:Holger Dziallas (6)事業内容:燃料電池や水電解装置の部材となる触媒層付き膜「Catalyst Coated Membrane(CCM)」、膜・電極接合体「Membrane Electrode Assembly(MEA)」の開発、製造および販売 【Umicore社の概要】 (1)社名:Umicore AG&Co.KG (2)設立:1805年 (3)所在地:ベルギー ブリュッセル (4)資本金:5.0億ユーロ (5)代表者:Marc Grynberg (6)事業内容:貴金属リサイクル、自動車用触媒、バッテリー材料などの研究、開発、生産 【Solvay社の概要】 (1)社名:Solvay GmbH (2)設立:1867年 (3)所在地:ベルギー ブリュッセル (4)資本金:12.7億ユーロ (5)代表者:Nicolas Boel (6)事業内容:樹脂、ゴム、電池、医薬品などの製造、販売 <用語の解説> ■水電解装置とは :水を電気分解し、水素と酸素を発生させる装置。 ■触媒層付き膜「Catalyst Coated Membrane(CCM)」とは :触媒層と電解質膜からなる燃料電池用電極膜。燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気を発生させる発電装置で、水しか排出しない次世代のエネルギー源として期待されている。 ■膜・電極接合体「Membrane Electrode Assembly(MEA)」とは :触媒層と電解質膜とガス拡散層からなる燃料電池用膜電極接合体。 |