2015年07月09日 | |
中村修二教授が講演「次の世代はレザー照明」 | |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三菱ケミカルホールディングス |
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昨年、ノーベル物理学賞を受賞した、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授が9日、三菱ケミカルホールディングスが開催した「KAITEKIフォーラム」で特別講演し、青色発光ダイオード(青色LED)開発の経緯や今後の展望などを語った。 冒頭いきなり「私は日本では受賞した3人のうち、量産技術を開発したと言われているが、これはうそです。発光ダイオードの原理を一番早く発見したのです」と切り出し会場を驚かせた。 このあと1時間にわたり青色LED開発のいきさつや特徴、それまでの光源との違いなどを分かりやすく説明。 また青色LEDの開発を3つの世代に分け、「これから始まる第三世代の本命はレザー照明です。青色レザーは、これまでの発光ダイオードと比べて電流密度がはるかに高い。その分チップ面積が小さくてよく高効率になる」とレザー時代の到来を予測。最後には「その意味でも高品質な窒化ガリウム基板は重要です。三菱化学さんは窒化ガリウムメーカーとしてよくやっている」と、持ち上げた。 中村氏は、日本では自分への評価が“量産化技術”の開発にとどまっていることが不本意らしく、「ノーベル物理学賞に量産化技術という定義はない。あるのは基本原理の発明、発見です」と、評価にこだわっていた。 強い個性をのぞかせる一方で言葉はよどみなく丁寧、時にはジョークを交えて沸かすなど、会場を埋めた聴講者を魅了していた。 |