2015年07月13日 |
資生堂と阪大、リンパ管機能研究で新成果 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:資生堂 |
資生堂は13日、大阪大学微生物病研究所(高倉伸幸教授)との共同研究により、皮膚のリンパ管の機能が低下すると皮下脂肪が蓄積し、「たるみ」の原因となることを世界で初めて明らかにしたと発表した。このリンパ管を強化、正常化する効果がセイヨウアカマツの球果(まつぼっくり)から採取した「マツエキス」にあることも発見した。 栄養や酸素を供給する毛細血管につまがり水分や老廃物を回収する役割を持つリンパ管は、肌を健康に維持していく上で重要で、リンパ管の機能が低下すると「むくみ」などの肌トラブルを起こす。 高倉教授らはリンパ管の機能を高める生体内因子として、新たに「アペリン」を見出し、これがリンパ管から脂肪酸が漏れ出るのを抑制する機能があることをつかんだ。 資生堂は今後、この研究成果をスキンケア化粧品に応用するための製品開発を加速する。 同研究成果は、このほど世界25カ国が参加して米国アトランタで開催された米国研究皮膚科学会(SID)で発表した。 <用語の解説> ■「アペリン」とは :既知の生体内成分で、13個あるいは36個のアミノ酸で構成されるペプチド。これまでも血管構造を安定化することは知られていた。 |