2015年07月15日 |
三菱樹脂、薬用植物「甘草」量産技術確立 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱樹脂 |
三菱樹脂は15日、薬用植物を栽培するグリーンイノベーション(本社:東京都港区、原泉社長)と共同で、医薬品原材料となる「甘草」の量産化技術を確立したたと発表した。医薬品の品質規格である第16改正日本薬局方基準が定めたグリチルリチン酸含有量2.5%以上をクリアしており、今後の展開が期待できるとしている。 「甘草」(かんそう)は、シャクヤク、ウコンなどとともに、漢方薬、健康食品、化粧品などの原材料として知られる薬草。中国など広い地域に分布している。日本は全量を輸入に依存。ただ生産国では乱獲がはげしく、安定確保の上で大きな課題となっている。 こうした中、両社は約6年をかけて北海道から沖縄まで30カ所以上で実証栽培した結果、最大目標であるグリチルリチン酸含有量2.5%以上の甘草増殖技術を以下の通り開発した。 (1)人工光閉鎖型描生産設備(植物工場)による最適生産条件を確立した。 (2)畑作での適地や施肥などの栽培技術を確立した。 (3)栽培に適した優良株を人工光閉鎖型描生産設備を活用して大量増殖させる方法を開発した。 両社は今後、量産化に向けビジネスモデルを構築していく方針だ。 <用語の解説> ■甘草(かんそう)とは:マメ科の多年草。高さ約70センチ。葉は卵円形の小葉からなる羽状複葉。夏の淡紫色の花をつける。中国などに広く分布。根にサボニンを含み、去痰、胃潰瘍などの薬として用いられる。ビールやタバコ、しょう油などの甘味料にも使われている。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1436926211.pdf |