2015年07月27日 |
東工大と東北大、強誘電体の極薄膜作製に成功 |
【カテゴリー】:行政/団体(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:文部科学省 |
東京工業大学の清水荘雄特任助教(元素戦略研究センター)、東北大学の木口賢紀准教授(金属材料研究所)らの研究グループは27日、極薄膜でも特性が劣化しない強誘電体エピタキシャル膜(結晶方位が揃った単結晶膜)の作製に世界で初めて成功したと発表した。強誘電体膜の組成の選択とともに、薄膜を成長させる基材の結晶構造およびその単位格子の長さを工夫することで達成した。 これにより従来、安定した特性の強誘電体膜が得られないためにできなかった、超高密度メモリーなど新規デバイスの作製が可能になった。高性能で電池が飛躍的に長持ちするスマートフォンなどの実現が期待できる。また、薄くなるほど特性が劣化するとされた強誘電体のサイズ効果を覆すもので、“逆サイズ効果”特性の起源解明や新物質探索の加速につながる成果としている。 同研究は文部科学省の元素戦略プロジェクト(東工大)、ナノテクノロジープラットフォーム(東北大)の一環として行われた。 論文は Applied Physics Letters (7月24日付)に掲載。 |