2000年10月11日
ポリオレフィンメーカー、輸出をさらに縮小
アジア地域の相場の低迷に嫌気
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 わが国のポリオレフィンメーカーの多くは、輸出を一段と縮小する構えを強めている。これは、主要市場のアジア地域の相場が依然として低水準から脱却しないままきている点を嫌ってのもの。国慶節の休暇が終わった中国からの引き合いはこれから急速に増えていく見通しにあるが、価格の改善が認められなければ応じるわけにいかないというところが大勢を占めている。
 ここにきてポリオレフィンメーカーの輸出意欲が一段と低下しているのは、9月に入って原料ナフサが急騰したにもかかわらずアジア地域のポリオレフィンの相場が従来とほとんど同じレベルにとどまっているためだ。輸出量を増やせば増やすほど赤字が膨らむことになるだけに、総生産量が縮小することになっても成約を見送るべきだとの考えが広まっている。
 このため大手商社の間には、中国などからのせっかくの引き合いに応じられず対応に頭を痛めているところが増えてきている。