2015年08月07日
電気化学、独医薬品開発会社「アイコン」を買収
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:電気化学工業

電気化学工業は7日、ドイツの医薬品研究開発企業であるアイコン社(Icon Genetics)の全株式を2段階で取得し完全子会社化することでアイコンの親会社ノマッド社(Nomad Bioscience)と合意し、6日付で株式譲渡契約を締結したと発表した。買収金額は最大7500万ユーロ(約100億円)。

アイコン社は植物の遺伝子組換えに独自の技術プラットフォーム(magnICON)を有し、抗体やワクチン抗原等の高分子タンパク質を安全、低コスト、短時間で大量生産できる画期的な技術として評価されている。

デンカグループは、デンカ生研(本社:東京都中央区、前田哲郎社長)が開発した各種ワクチンや検査試薬事業を手掛けているが、今回の買収で、ノロウイルスワクチン等の新規ワクチンや検査試薬の開発が促進できる。既存のワクチン、試薬でも従来法に代わる新たな生産技術の活用が可能となる。

アイコン社はドイツ・ザクセン(登記はミュンヘン市)に本社があり、CEOはProf.Yuri Gleba氏。1999年の設立で資本金25千ユーロ。ノマッド社の100%出資。バイオ医薬品の研究開発、研究委託、サービスの提供を業務としている。
デンカはアイコン社からワクチンと診断薬分野事業にかぎり買収する。第1段階で2015年8月20日付で51%の株式を取得し、残りの49%を2年後に取得してデンカの完全子会社とする。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1438917724.pdf