2000年10月11日 |
難燃樹脂、三酸化アンチモン市況の上昇が生産コストを圧迫 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
合成樹脂をはじめ、合成ゴムや化学繊維の難燃助剤に用いられている三酸化アンチモンが急騰、難燃グレードの生産コストを圧迫している。 三酸化アンチモンは現在、OA機器や家電などの難燃性を要求される分野において、難燃樹脂を生産するための難燃助剤として用いられている。主要生産国は中国だが、同国では三酸化アンチモンの扱いが国の許可制となっており、この許可証自体が取り引きされている。今回の市況上昇は、許可証の相場が急騰していることも一因と見られ、三酸化アンチモンの価格は「10年1度あるかないか」(国内大手PSメーカー)というほどの値上がりとなっている。 先週、エー・アンド・エム スチレンや出光石油化学が打ち出したPS(ポリスチレン)の値上げは、一般グレードに対し難燃グレードの値上げ幅が5円高くなっており、これも三酸化アンチモン市況の上昇を考慮したものと見られる。 |