2000年10月10日
スチレン系製品のアジア市況、中国の国慶節終わり再上昇へ
9月はABS樹脂が急騰
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 スチレン系製品のアジア市況は、9月にそろって急上昇した後、10月に入り国慶節を迎えた中国が休みに入っていたため一服していたが、今週から中国の市場も動き出し、再び上昇する見通しだ。
 スチレン系製品の9月までのアジア市況推移は別表のとおりで、原料エチレンおよびベンゼンの市況の上昇に連動して上昇しているが、9月は特にABS樹脂の上昇が目立った。これはSM(スチレンモノマー)以外の主原料であるブタジエン市況の高騰、またAN(アクリロニトリル)がタイトバランスで推移していることなどの影響も大きいと見られる。
 10月の第1週は、中国の国慶節の影響でSMのアジア市況もトン当たり50ドル前後下落して750~800ドル台の推移となったが、「中国市場の在庫状況から考えて、今週から再び上昇に転じる可能性が高い」(大手商社)としており、当面アジア市況は高水準で推移すると見る向きが多い。

<参考>http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/price/styrene>スチレン系樹脂極東スポット価格推移(グラフ)
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