2015年08月31日
NEDO、タイでバイオエタノール製造 実証開始
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は31日、タイ工業省サトウキビ・砂糖委員会(OCSB)と共同で建設を進めていたタイ・サラブリ県のバイオエタノール製造プラントが完成し、8月29日に実証運転を開始したと発表した。

砂糖の製造工程で発生するサトウキビの搾りかす(バガス)からバイオエタノールを効率的に製造する技術の実証を行う。2017年2月までの実証運転を通じて、食料と競合しない未利用資源の有効利用を検証する。

バガスは、通常製糖工場でボイラ燃料として使用されるが、必要量は60-80%程度で残りは余剰バガスとして廃棄されている。今回のプロジェクトは、この余剰バガスを原料にしてバイオエタノールの効率生産をめざす。
具体的には、月島機械が開発した酵素生産微生物による酵素オンサイト生産技術と同時糖化発酵技術を用いて、安価にバイオエタノールを製造する。

現地での実証設備のバガス処理能力は年間1300トン、バイオエタノール生産能力は年間100キロリットル。
将来的には、タイ国内だけでなくサトウキビ栽培を行う東南アジア各地域への普及拡大をめざす。