2015年09月03日
日本ゼオン、バイオマス原料合成ゴムを共同開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本ゼオン

日本ゼオンは3日、理化学研究所、横浜ゴムとの共同研究により、バイオマスからイソプレンを合成することに成功したと発表した。 2020年代前半の実用化をめざす。

イソプレンは、構造的に天然ゴムに最も近いとされる合成ゴム「ポリイソプレンゴム」の原料。 現在はナフサ分解後のC5留分から生産しているが、今後は石油依存度が低減できる。地球環境への貢献も期待できる。

日本ゼオン、横浜ゴム、理研は、2013年からバイオマス原料合成ゴムの開発研究を進めてきた。
研究に当っては理研・環境資源科学研究センター(CSRS)が保有する細胞設計技術、植物科学技術を活用した。この結果、「in silico代謝設計技術」(コンピュータで微生物の代謝経路をゲノムスケールで設計する技術)を用いて人工代謝経路を設計し、イソプレンの新規合成法を発見することができた。

日本ゼオンは2020年代前半を目標に実用化をめざす。横浜ゴムはタイヤ・ゴム製品の総合メーカーとして、植物由来バイオマスの活用研究にはすでに積極的に取り組んでいる。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1441261104.pdf