2015年09月07日
日立と京大「健常人iPS細胞パネル」構築で協力
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:日立製作所、京都大学

日立製作所と京都大学iPS細胞研究所(CiRA:山中伸弥所長)は7日、「健常人iPS細胞パネルの構築」に向けて協力することで合意したと発表した。

iPSを使った再生医療の開発、研究を推めていくには、さまざまな病気をもつ患者のiPS細胞だけでなく、病気をもたない健常人のiPS細胞も集めて健康に関するデータをパネル化し、病気発症のメカニズム解明や、治療薬の開発につなげる必要がある。

今回合意に基づき日立製作所・日立健康管理センター(茨城県日立市、林剛司センター長)では、健康診断を受けに来た健常人から、同意を得たうえで血液採取し、匿名化した健康データとともにCiRAに提供する。

CiRAではこの血液細胞から「日立iPS細胞パネル」を構築し、疾患のあるiPS細胞パネルとの比較研究を通じて、特定病気の発症原因や進行過程など、これまで未知だった病気の詳しい原因の解明や新たな治療法・医薬品の開発研究に生かす。

日立健康管理センターは日立市を中心とする日立グループの従業員約4万人とその家族、退職者を対象に健康診断を行っており、約20年にわたり健康データを電子化、蓄積してきた。