2015年09月07日
信州大、ポリアミド膜で多機能性逆浸透膜開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:科学技術振興機構

科学技術振興機構(JST)は7日、信州大学がカーボンナノチューブ・ポリアミドのナノ複合膜による高性能、多機能性逆浸透(RO)膜の開発に成功したと発表した。

信州大学は、CNT解繊(繊維を解きほぐす)技術を、従来の薄膜形成技術と融合することで新しいナノ複合膜形成技術を開発し、この技術を用いて、従来は不可能であった高濃度の多層カーボンナノチューブ(MWCNT)が解繊分離したポリアミド複合膜によるRO膜の開発に成功した。開発したMWCNT-ポリアミド複合膜は透水性能が向上するだけでなく、優れた耐汚染性および耐塩素性を有する。

開発したMWCNT-ポリアミド複合膜によるRO膜では、市販のCNTを用いている。“水の世紀”といわれる21世紀の水資源枯渇問題に海水淡水化で対応していく上で新たな膜として実用的発展が期待される。