2000年10月06日 |
中央化学と三菱化学フォームプラがJV設立へ |
発泡スチレンシート事業を共同化 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:積水化成品工業、中央化学、三菱化学、JSP、三菱化学フォームプラスティック |
プラスチック製食品容器メーカー大手の中央化学と発泡プラスチックの中堅メ-カーの三菱化学フォームプラスティックの両社は、合弁方式で押出発泡ポリスチレンシート事業を展開していくことにしたと6日発表した。同シートの供給メーカーとユーザーによる合弁事業はこれが初めて。 新たに設立する合弁会社の社名は「シー・エフ・ケイ株式会社」(ただし6日現在は仮称)。資本金は3,000万円で、中央化学が2,000万円、三菱化学フォームプラスティックが1,000万円を出資する。代表者は佐藤林蔵氏。本店所在地は茨城県鹿島郡波崎町。営業開始時期は2001年1月1日の予定。従業員は両親会社から出向する。人数は約20人。当面の売上高は約14億円の見込み。 同新会社は、三菱化学フォームプラスティックから同社が鹿島工場内に保有している年産6,000トン能力の発泡スチレンシート設備と関連用地の貸与を受けて同シートの製造・販売活動を進めていく。製品は全て中央化学に納入する。 これによって、中央化学は各種発泡スチレン加工製品の原反シートの一部を自給化する体制を整える。現在同社は、年間およそ3万トンの同シートを三菱化学フォームプラスティックなどシートメーカーから購入している。今回の措置によってその約5%を自給することになる。 同社の場合、進出先の一つの中国ではすでに原反シートからトレーなど加工製品までの総合生産体制を整えているが、国内では今回が初めての一貫体制の確立となる。同社では、この強みを生かして市場ニーズに一層迅速に対応していくとともに、両社が蓄積してきた優れたノウハウによる新素材開発にも積極的に取り組んでいきたいとしている。 一方の三菱化学フォームプラスティックは、今後は、得意とする発泡スチレンビーズ(EPS)と発泡ポリプロピレン(EPP)の事業の充実強化に経営資源を集中し、より効率的な経営に徹していきたいと述べている。 なお、わが国における発泡スチレンシートの生産能力は、三菱化学フォームプラスティック、積水化成品工業、JSP、サンポリマー、共栄樹脂--のインサイダー5社合計で年間15~16万トンと見られている。出荷量は平成9年が14万3,040トン、10年が14万3,440トン、11年が13万9,710トンとなっている。 |