2015年09月18日
イハラブラスの増資に住化、三井化、日産化など7社
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、日産化学、三井化学アグロ

ブラジルの日系農薬大手メーカー、イハラブラス(IHARABRAS、本社:サンパウロ市)の大幅増資に日本の化学会社、商社など7社が応じ、経営基盤拡大を後押しする。

増資を引き受けるのは筆頭株主の日本曹達をはじめ現在株主のクミアイ化学工業、住友商事、三井化学アグロ、住友化学、三菱商事、日産化学工業の計7社。

イハラブラスは現行資本金7000万ドルを3000万ドル増やして1億ドルにする。株主各社は出資比率に応じて割当増資を引き受ける。イハラプラスの株主構成や出資比率などは非開示。このため全容はつかみにくいが、現在7社合わせて株式全体の95%弱を保有し、残りは現地企業や個人という。日本7社の出資内訳なども明らかにされていないが、「発表した社名の順と思ってください」(日本曹達)。

ブラジルは広大な農業市場と高い成長力を有することで注目されてきた。2014年の農薬市場規模は119億米ドルと、世界の農薬市場の21パーセントを超える。イハラブラス社は、1965年に日系農薬メーカーのブラジル販売拠点としてクミアイ化学の前身であるイハラ農薬と三井物産が設立。市場拡大に伴い事売上規模を伸ばしてきた。

今回、日系7社が増資を引き受けることで財務基盤は大幅増強され、更なる商品ポートフォリオの拡充、高付加価値製品の開発・導入などが促進されるとしている。

【イハラブラス社の会社概要】
◇代表:Mr.Julio Borges Garcia
◇設立:1965年3月18日
◇社員数:640人(2015年3月末)
◇増資後の資本金:約623百万ブラジルレアル