2015年09月28日 |
日本ゼオンの植物成長剤、農水省気候変動技術に適応 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日本ゼオン |
日本ゼオンは28日、独自開発した植物成長調整剤プロヒドロジャスモンが、農林水産省「気候変動適応計画」の適応技術の1つに選定されたと発表した。 「気候変動適応計画」は、世界的に地球温暖化が進む中で、農作物等への影響に対応する取り組みを促進しようと、農水省が2015年8月に策定した。ポイントは(1)既に影響が生じている項目と対応(2)現在表面化していない影響に対応する取り組み(3)影響評価研究と技術開発(4)気候変動がもたらす機会の活用、の4項目。 今回選定された技術は、果樹のうんしゅうみかんの栽培地域が年を追うごとの北上している点を農水省が重視した。 高温・多雨の影響で果皮と果肉が分離する(浮皮症)対策として、同社のプロヒドロジャスモンをジベレリン(成長調整剤)と混用散布する新しい技術を適応技術として選定した。 植物成長調整剤は、農作物など人間の生活に役立つ植物の成長や発育をコントロールし、品質向上や収量増、不良環境での安定収穫、農作業の軽減のために用いられる農薬で、日本ゼオンのプロヒドロジャスモンは植物ホルモンであるジャスモン酸メチルの活性を持つ植物成長調整剤。科学技術振興機構(JST)による理化学研究所からの技術移転事業と、日本ゼオンのジャスミン系香料製造技術から開発された。 プロヒドロジャスモンを有効成分とする農薬製剤「ジャスモメート液剤」(商品名)は、Meiji Seikaファルマ社と協和発酵バイオから販売されている。 日本ゼオンは今後も独創的な技術を生かし、地球環境保全や循環型社会の構築に貢献していく方針だ。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1443406682.pdf |