2015年09月29日
東洋紡、肺炎原因菌を短時間検出、試薬開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋紡

東洋紡は29日、肺炎原因菌の一種であるマイコプラズマ・ニューモニエを短時間で自動的に検出できる試薬「ジーンキューブ・マイコプラズマ・ニューモニエ」を開発、販売開始したと発表した。

肺炎の原因菌では肺炎球菌が一番多く、次いで肺炎マイコプラズマ感染症を引き起こすマイコプラズマ・ニューモニエが多い。肺炎マイコプラズマ感染症は幼児期、学童期、青年期に多く発症し、咳と高熱を伴い、重篤な場合は死亡に至ることもある。早期治療を行うためには迅速な検査と有効な治療薬が必要だ。

従来、マイコプラズマ・ニューモニエの遺伝子検査は、主にLAMP法で行われてきたが、冷凍試薬の取り扱いや調合が煩雑で、検査には約2時間かかっていた。

東洋紡はこのほど、同社の全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」(商品名)を使用して簡単な操作でマイコプラズマ・ニューモニエを検出できる試薬を開発した。検査時間は1時間以内(最短40分)と業界最速。必要な遺伝子を自動で増幅するため、少ない試料でも高感度で検出できる。判定一致率は97.8%と高い。
同社は同キットで2017年度売上高5000万円を目指す。