2015年10月23日
カネカ、実用サイズ太陽光電池で効率25・1%達成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:カネカ

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は23日、カネカがNEDOプロジェクトの成果をもとに、両面電極型ヘ
テロ接合結晶シリコン太陽電池として世界最高となるセル変換効率25・1%を実用サイズである5インチ(152平方センチ)サイズで達成したと発表した。
大面積と高効率を両立したことで、発電コスト低減を実現する高効率結晶シリコン太陽電池の実用化に大きく寄与するものと期待される。

今回の成果は、カネカが開発した高品質のアモルファスシリコンを用いた結晶シリコン基板の表面欠陥低減技術や銅メッキ法による電極形成技術などを活用することで実現した。現在導入されている太陽電池の約8割を占めている結晶シリコン太陽電池は、両面電極型構造が主流になっており、その実用サイズセルで高い変換効率が達成できたことは、高効率結晶シリコン太陽電池の実用化に大きく寄与するものと期待される。

今後、カネカは同プロジェクトで得られた開発成果を一部活用しパイロット生産設備を構築するとともに、銅電極ヘテロ接合結晶シリコン太陽電池の今年度中の販売を計画している。

また、NEDOが2015年度から開始した「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」プロジェクトにおいて、カネカは今回得られた成果をもとに発電コスト目標2020年14円/キロワット時の達成と2030年7円/キロワット時の実現を目指して開発していく方針だ。